FTPとは?~初心者のための基本解説~
FTPとは、ファイルの送受信に使われるプロトコルの一種です。4層からなるネットワークシステムのうち、通信アプリケーションやプログラムの通信に使われています。
ここでは、FTPの基礎知識と混同されやすいプロトコル、広く利用されているクライアントソフトについて解説しています。
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1.FTPとは
ファイルの送受信に関して、「FTP」「POP3」などという略称を目にすることがあります。
どれもインターネットやWEBを扱うときに必ず目にする言葉で、通信の仕組みを学ぶうえで欠かせない用語です。
ここでは、FTPの基礎知識と、FTPと混同されやすい通信用語を解説します。
FTPはファイル送受信の仕組み
FTPは、「File Transfer Protocol(ファイル転送プロトコル)」の略であり、クライアントとサーバの双方でファイルを送受信する際の仕組みを指しています。 FTPサーバはWEBサーバとつながっており、ネットワークを経由してファイルをやり取りするときにFTPシステムが活用されています。
FTPでできること
FTPを使うことで、サーバにファイルをアップロードすることができます。
具体的にはWEBサイトへの画像やテキストファイルのアップロード、動画サイトへの動画データや、音声ファイル、その他の拡張子のファイルを転送することも可能。
サーバへのアップロードは、「FTPクライアント」と呼ばれる専用のソフトウェアを使用して行います。
WEBサイトを新たに開設するというときに、サーバを契約してドメインを取得することで使用ができるようになりますが、FTPクライアントソフトは自分で用意しなければなりません。
また、FTPサーバにあるファイルを他のパソコンからダウンロードしたり、ファイルを共有したりする際にもFTPは使用されています。
相互に送受信ができるということは、業務の効率化やスピーディなデータの受け渡しができることを意味していますから、インターネットの利便性の向上に貢献している仕組みといえます。
近年ではCMS(Contents Management System)の普及により、ホームページ作成ソフトやサイト作成ツールによってFTPを知らなくてもファイル転送ができるようになりました。
2.FTPと他のプロトコルとの違い
上記ではFTPが通信における決まりごと(プロトコル)の一種であることを説明しましたが、それ以外のプロトコルとの違いについても大まかに把握しておくと、インターネットの通信システムがさらに理解しやすくなります。
1.通信に使われるプロトコルとは
FTPやPOP3などのプロトコルは、役割に関わらずすべてをまとめて「TCP/IPプロトコル」と呼びます。
このTCP/IPプロトコルは、さまざまな通信をサポートしており、役割もそれぞれ異なります。
・TCP/IPプロトコルの仕組み
プロトコルは上から順に「アプリケーション層」「トランスポート層」「インターネット層」「リンク層(ネットワークインターフェース層)」の4層からなり、それぞれの層で異なるプロトコルが役割をこなしながら一つの仕事を完成させています。
この4層からなる通信システムは現在も実装・使用されており、実用性と利便性を兼ね備えた標準的な規格となっています。
送られてきたデータはそのままサーバが受け取るのではなく、パケットと呼ばれる単位に分割されます。
そこに、送信元と送信先の番号が振られ、住所を定められたデータは正しく目的地にたどりつけるようになります。
・HTTP/POP3/SMTP/FTP/DHCP
パソコンとWEBサーバの間でデータをやり取りする際に使用されるプロトコルです。
アプリケーション層に属しており、データを送る際にこの層から下層へと順に送られていきます。
反対にデータを受け取る際には下層からアプリケーション層へとデータが転送されます。
・TCP/UDP
IP/IPsecの上位に位置するプロトコルで、相手を定めてデータを送るので、データ紛失のリスクが少なく転送を行います。
トランスポート層に属し、アプリケーション層から受け取ったデータを下層に渡します。
・IP/IPsec
インターネットにおいて広く使用されるプロトコルで、データやパケットを目的地まで届ける役割を担っています。
インターネット層に属し、トランスポート層から受け取ったデータを下層に渡します。
・Ethernet/PPPoE
Ethernetはコンピュータ・ネットワーク規格の一つで、LAN(Local Area Network)を使った接続を行うプロトコル。
リンク層に属しており、データをビット列や電気信号に変えてLANで運びます。
2.FTPと派生プロトコル
FTPにはセキュリティの面で脆弱であり、通信経路を暗号化するという課題が問題となっていました。 そこで、FTPをさらに安全に改良したものが「SFTP」「FTPS」「SCP」であり、より安全にファイルが送受信できるようになりました。
SFTPは安全なプロトコル
SFTPは「SSH File Transfer Protocol」の略称で、SSHは暗号や認証技術を使って他のコンピュータに接続できる通信プロトコルの一種。
このSSHを搭載したFTPがSFTPとなり、のぞき見や改ざんの問題をクリアできるようになりました。
3.FTPクライアントとFTPサーバ
FTPクライアントとFTPサーバは相互に通信を行って、データをやり取りしています。
データ通信を行ううえで、双方が同じFTPを利用していることが条件となります。
1.FTPクライアントとは
FTPクライアントとは、FTPを使った通信を可能にするソフトウェアのこと。
多用な接続方法や日本語対応、シンプルな操作性などにすぐれたソフトも多く、WEBサイトの立ち上げから定期的な更新作業に欠かせないものとなります。
ソフトウェアは無料・有料問わず提供されており、初心者にも使いやすいものが数多く揃っています。
バージョンアップを重ね、使いやすさや便利な機能も多数搭載されています。
2.FTPサーバとは
FTPサーバとは、FTPを使ってファイルの送受信を行うサーバソフトウェアと、FTPサーバソフトウェアが動作しているサーバコンピュータの両方を指します。
ソフトウェアとコンピュータの二つを指すので、混同しないように注意が必要です。
サーバソフトウェアは有償のほかオープンソースとしても公開されているので、誰でも手軽に導入することが可能。
ユーザー名とパスワードの入力が不要で、自由にダウンロードできるソフトウェアもあります。
3.よく使われるFTPソフト
・FFFTP
FTPクライアントの定番として人気の高いソフトウェアです。
シンプルで視認性の高い画面に、大量のファイルを一括で転送できる機能やドラッグ&ドロップによるダウンロード・アップロード機能や漢字コードの自動変換機能などを備えており、便利機能が高く評価されています。
・Filezilla
FTPのほか、FTPSやSFTPにも対応したソフトウェアです。
WindowsOSのほか、LinuxやMac OS Xにも対応し、マルチプラットフォーム型のフリーソフトとして人気があります。
日本語対応、ファイルの高速伝送、ファイル名のフィルターやブックマークなど、便利機能にも定評があります。
・WinSCP
SSHを使うFTPSやSFTP、SCP接続に対応したソフトウェアです。
安全なファイルの送受信に加え、ユーザーインターフェースのカスタマイズ、同期機能、コンソールからコマンド入力が可能といった利便性の高さが魅力となっています。
4.まとめ
FTPはファイルの送受信に欠かせないものであり、FTPを利用するのはクライアントとサーバの双方であることを説明しました。
近年ではセキュリティを強化し、安全な送受信を可能にする「SFTP」「FTPS」「SCP」も登場し、これらに対応したクライアントソフトも増えています。
CMSのようにFTPの知識がなくてもデータのアップロードやダウンロードが可能なサイト作成ツールも普及していますが、FTPの基本を押さえておくことで、送受信のシステムがイメージしやすくなります。